2013年11月10日日曜日

写真を見るということ

「また写真展?好きだね~」と言われた。


絵画でもなく、イラストレーションでもなく、なぜ写真なのか。
しかも、「撮る」のでなく「見る」なのか。


言ってしまえば写真なんて誰でも撮れるし、今やケータイでも撮れる。


それでも、なんだか興味をひかれるのは、やっぱり個性が映りだすのだ写真は。


撮影者の、対象や世界そのものを見る目、視界、まなざし。その奥にある思想。
写真作品は撮影者の世界観そのものなんだ。
世界観の中からフォーカスされた一部分。
それが単なる記録写真だろうと記念写真だろうとスナップ写真だろうと。
その人に見えている世界からしか、テーマを選び取ることはできないから。
撮影者が何を見ているのか、それが浮き彫りになる。


ならばそれを見る楽しみとはなにか。


見ることで、好きとか嫌いとか、なんか気になるとか、感じるものがあったりする。
自分の中の感覚という判断基準によって選ばれるそれらが、自分の輪郭の補助線になっていく。
そしてまた、自分に無かった視点や、認識していなかった世界観を疑似体験することで、自分の中の世界認識に新たな視点・選択肢を加えるということにもなる。


とはいえ、まあ、言ってしまえば結局は、単に好きという。