2011年2月27日日曜日

もなか



雑司ヶ谷にある「ときわ木」というお菓子屋さんの「子育てもなか」
http://www.wagashi.or.jp/tokyo/shop/2624.htm
これが今のところ私のTop of もなか。


甘党であんこ好きーの私だけど、
実はモナカは甘味の中でもさほど好きじゃない方だったりする。
だって、皮が歯に付いて離れなくてイライラするからさ。
あんまり好んで食べてはいなかったんだ。


でも!
この「子育てもなか」は歯に付いたりしないし、あんこも美味しいのだ。
原材料も「小豆、砂糖、水飴、餅米」以上。と、非常にシンプルなのも好印象。
味付けは昔味なので、がつんと甘いです。
でも、だって、それがモナカだし(笑)


ちなみに次点は「千葉銘菓・ぴーなっつ最中」♪


2011年2月21日月曜日

原風景

原風景(げんふうけい)とは、人の心の奥にある原初の風景。懐かしさの感情を伴うことが多い。また実在する風景であるよりは、心象風景である場合もある。個人のものの考え方や感じ方に大きな影響を及ぼすことがある。また、しばしば原風景は美化されたり、自らが都合のいいように変化していたりする。
Wikipediaより




「子どもの頃に見た風景がずっと心の中に残ることがある。いつか大人になり、さまざまな人生の岐路に立った時、人の言葉でなく、いつか見た風景に励まされたり勇気を与えてられたりすることがきっとあるような気がする。」
星野道夫


ツイッターのタイムラインにこの言葉が流れてきた時、思い出した景色がある。
森の中で一人切り株に座っている子供の頃の自分だ。
ひとかけらの不安もなく、降り注ぐ緑の光と風に一人遊ぶ。
ただ、そこが何処なのか私は知らない。


そこについて覚えているのは、父に付いて山に入った時のことだということ。
父は最近はあまりしなくなったけれど、昔はよくキノコや山菜採りに山に入る人だった。私は覚えが悪かったので収穫に貢献することはほとんど無かったけれど、誘われれば付いていって、そうした中で山での作法や知恵のようなものを教わった。
その日は少し深く山に入ったので、2人が座れるほど大きな切り株のある1メートル四方くらいに拓けた場所で缶コーヒーを飲んで休憩した後、父は待っているように言い置いて一人で歩いていった。
私は座ったまま、父の落ち葉を踏む足音に耳を澄ましていた。その音が聞こえなくなったら、他の音が聞こえだした。姿は見えない小さな生き物がたてる小さな物音。見回しても周りは木の幹や葉や草や蔦が埋め尽くして見通せはしない。明るく差し込んでいる太陽の光も葉に遮られて緑に透けた光。見上げても空色は見えない。
不安は全くなかった。父が戻ってくることに疑いがなかったから。ただし父が戻るまでそこから一歩も動かなかった。遭難する危険があるし、自分がこの場所にに居るのは帰り道の目印のためでもあるからだ。
近場の音に飽きると、今度は鳥の声を追った。何の鳥かは分からないけれど、どこまで遠くの鳥の声を聞き取れるか耳を澄ました。そうすると、やはり鳥は鳴き声でコミュニケーションをとっているのが良く分かった。どこかで声が立てば、余所から同じ種の声が返るのだ。
鳥の声に飽きたら、次は風。風は背後遠くから梢を揺らして樹上を通り過ぎていく。波のように何度も何度も、やってきては頭上を通り過ぎ去って、間を置いて、またやってきては去っていく。どれだけ遠くの風を聞き、どれだけ遠くまで追っていけるか、と遊んでいた。
そうして遊んでいる内に、遠くから落ち葉を踏む足音が聞こえてきて、近付いてくる足音に耳を澄ます。そうして顔を出す父に「おかえりー」と言ってへらりと笑うのだ。


そんな記憶と景色。


確かにこの景色を思い出すと、落ち着きを取り戻して安心する。
社会でなく世界に軸足を戻せる。
だから今でもそのように耳を澄ます。広く広く音を拾い集めるように、それでいて一点に集中するように。


まあ、ホントに昔から一人遊びは得意なのである。


ルーティンから抜け出す

沈黙と押し黙ることは、全く違う。


近頃またぞろ自分が黙り始めていることに気が付いた。
こういう時の自分との問答はツーカーといかない、押し問答になる。
「これまで・このまま」を維持しようとする無意識に抵抗するからだ。
無闇な「怒り」という感情になったりもする。
「怒り」とは何かを守ろうとする意識から起こるものだそうだ。だから「怒り」を押さえたいなら、自分が何を守ろうとしているのかに気付いて、ひとまずそんな自分自身を認めると良いのだそうだ。
私のこの場合は「ルーティン」だ。「変化」を良しとせず、相変わらずのままでいようとする。


どうもここ数年、この抵抗を同じパターンで繰り返していた気がする。
それは断絶やカラッポや「どうでもいい」や自己嫌悪や自己否定から始まって。
そして「存在意義」や「書く意味」を問い質し出す。


そこでそれに囚われると、精神的な断絶部屋行き決定。
全てのつながりから自分を隔離して引きこもり出す。
引きこもったままなら、まだ良い。
うっかりすると自己憐憫を満たすためだけに、優しい人を搾取したりする。
最初の内はそれが普通の行動として起こるが、途中で自分の意地汚さに気が付いて、更なる自己嫌悪に陥っていく。
自分の落下に他人を巻き込むから、引きこもりよりタチが悪い。


でも今回は上手く復帰できた。
表現する喜び、伝える楽しみ。
誰にも、私にも、譲らない。
文章が上手かろうと下手だろうと。
内容がベタだろうと変だろうと。
文章は私の声代わり。
人がただしゃべる時、話し方が上手いとか下手とか考えていないように。
そのような気楽さで。
黙るな!
と、吹っ切れた。


でもきっと、これからも、何度も、同じようなことを繰り返すんだ。
だって、前にもこんなこと書いた気がするもの。
でも特効薬なんか無いから、せめて同じところには戻らないように、少しずつでも変化をしていく。


少し悩んだのは、飆庵に書くのか、別の所で書き始めるか、だったけど。飆庵は私の心の住処であり屋号のようなものでもあり、ここに書けないならどこに書いても無意味のように思えた。
だからこれから、KUMAMI関連以外のブログ記事の更新頻度が上がって、変な文章が増えていくけど、気にしないでね。まあ、カテゴリから必要な記事を見てもらえれば、余計なものは見なくてすむでしょう。


2011年2月15日火曜日

福岡に行ってきた。3/帰宅

翌朝はホテルの朝食サービスを食べて、のんびりチェックアウト。博多駅のコインロッカーにまた荷物を預けて、駅のお土産どころを物色。頃合いをみて博多駅近くの中古CDショップを3軒回って、無いことを確認。すぐに終了。4時過ぎの飛行機まで、かなり時間が空く。


なのでキャナルシティに行ってみることにした。
「ウィキッド」を観たい衝動を堪えて、お昼を食べようとお店を確認。


ここはラーメン食べとかないとでしょ、と考えて「だるま」と「一蘭」で迷う。そしてなんとなく以前テレビで見た気がする「一蘭」へ。丁度お昼時だったから少し行列。基本のラーメンに、なぜかやけにアピールしてたカムカムアイスを注文。仕切りがあるのも、どんぶりが重箱タイプなのも、顔の見えない店員の丁寧な接客も、少しの違和感。
味は美味しい。が、油たっぷりだ、当たり前だけど。
実は油をとりすぎると体調を崩しやすくなる体質なのだ。最終的に体調を崩すことはなかったが、少しヒヤヒヤした。
そしてさらに基本的にラーメンにこだわりはないんだが、私はどちらかというと、いわゆるシナそば・中華そば・東京ラーメンなどと呼ばれるチャーシュー・メンマ・海苔・なると(←必須!)がのった醤油ラーメンが好きだったんだっけ、ということを思い出した。
カムカムアイス、甘酸っぱくて美味しかった。


そして腹ごなしにキャナルシティを歩き回っていたら、迷った・・・。入ったトコと違うトコから出ちゃってなおさら訳分かんなくなって、またしばらく歩き回って、何とか入ったトコに戻った時には、程良く時間が経ってたのでのんびり博多駅に戻って空港へ。
空港で小腹がすいて売店で気になった「三日月屋」のクロワッサンを食べてから気が付いた。美味しい・・・が、バター・・・。


搭乗待合室で待ってたら、乗るはずのスカイマークの到着が遅れているとアナウンス。結局17時前後に出発。
福岡空港から発つ時って、一気に飛び上がる感じで、羽田みたいにのんびり上がっていかないのね。夕日がとっても綺麗だった。
30分遅れで羽田に着く頃にはもう真っ暗だったけど、それはそれで誘導灯が青く光って線を描いていて綺麗。
そしてまた羽田の売店で釣られながら、無事に帰宅したのでした。


今回のお土産
・醤油風味の兎のおまんじゅう(わりと好評)
・鈴懸の鈴乃最中(思ったより普通。でも博多の本店にはカフェがあるようなので行ってみたい。ちなみにMyBestモナカは雑司ヶ谷・鬼子母神にある「ときわ木」の「子育て最中」)
・Mrs.Elizabeth Muffinのマフィン2種クッキー1種(帰りの羽田で釣られた)
・明太チーズ(姉さんに)
・お持ち帰りラーメン「八ちゃん」(まだ食べてなーい。今度はお店に行こう)


教訓1・福岡の美味しいものは油に気をつけよう、私。
教訓2・無料で配られてた観光ガイドとか町歩きマップを貰ってきたので、次行く時にはちゃんと下調べしていこう。ターゲットは「かろのうろん」と「川端ぜんざい」と「アジア美術館」だ♪


それからKUMAMIの曲は飛行機や空港で聴くとイイ感じだ、と飛行機の中でライブを思い返しながら思った。「雨の翼」とか、「ボーダーライン」とか、「ダイヤモンドの海原」とかね。


おしまい。


福岡に行ってきた。2/現地

福岡空港に着いたのは、9時ちょっと前。街に出るには少し早い時間だったので、一休みしてメールとネットをチェックして時間を潰した後、地下鉄で一日乗車券を買って博多へ。
天神辺りのホテルは満室で取れなくて博多駅前のホテルを取ったので、博多のコインロッカーに荷物を入れて身軽になって、天神へ。とはいえ、博多駅で売店をふらふら見歩いて相当時間を潰したりしていた訳なんだけど。


天神に着いて、やっぱりふらふら歩いて時間を潰していたら11時半。早めのお昼~と開店早々のアントンへ。地下の奥まった所にある小さいお店は昭和な雰囲気。威勢の良いおばちゃんがフロアを切り盛りしてた。
食べログでも甘い!と評判のホワイトソースがどんなものか興味津々で、ドリアランチを注文。
味は普通に美味しかった。昔ながらの古典的な美味しさ、という感じ。
栗が入っているのはロイヤルホストのコスモドリアで体験済みなので違和感なし。甘いかと言われれば、確かに塩気は感じないが甘い!という程でもなく。関東人としては、あと塩を2~3振りしたら普通の味と感じるだろうというレベル。ぐつぐつと熱々のホワイトソースは少しゆるめ。ちょっとだけ、火通し過ぎちゃったかなぁという感じ。
今度行く時にはグラタンの方を食べたいなぁ、付け合わせのパンが気になる。
早々にお店に行ったせいかスムーズに入れたので気付かなかったけど、お店出るとき外の通路にお客さんが並んでてビックリした。


さて、夜のライブまでの残り数時間、何をするか。
もし福岡に来ることがあったら、したいことがあった。それを実行しようと、徒歩圏内のお店の場所はチェックしてきたのだ。無駄足上等!覚悟の上、と歩き出した先は中古CDショップ。
目的の品は「Acostic jender」とか「Domestica」とか、ネットでちょろっとその姿を見かけたことのあるKUMAMIのインディーズ時代のCD。
もうね、みんな探し尽くした後だということは分かっているし、そもそも売りに出ること自体無いだろうということも分かっている。でもね、自分の目で確かめないと気が済まない性分なん。
で、2日間で16店チェックの内、9店確認、残り7店は閉店・ジャンル違い・雰囲気的に入れなかった・店自体を発見できなかった等で未確認。ま、当然結局見つからなかったんだけど(笑)無いなら無いと分かっただけでも収穫。


しかし、それでも時間を持て余した。コーデュロイカフェは場所チェックしたけど、こっそりな今回は避けた方が良いと判断しビルの前を素通り。
そして岩田屋やソラリアステージで時間潰し。地下食料品売り場やコンビニって、出掛けた先でどうしても行っちゃう場所。かしわおにぎりってホントにたくさん置いてあるんだ~とか。その土地で根付いてる食べ物、今回注目は「マンハッタン」いうドーナッツ系の菓子パンと、「堅パン」いうごっつ堅いビスケットみたいなの、とか。見てて楽しい。
この時期のデパートはチョコレートの出店が多くて、覗いて歩いてたら気になってたショップを発見。なにせ見た目が綺麗なチョコなのだ、No Border。思わず一粒入りを購入。これなら渡さなくても自分で食べてみたいし、結局出ていっちゃった時に渡しちゃってもいいや、と。


そこからまたふらふら歩いて、ダイエーショッパーズ。ドムドムいうファストフード店が気になったから。
学生時代によく地元でお世話になった店で、懐かしくなったのだ。今や水戸にはダイエーもドムドムもない。
ドムドムで好きだったのはコロッケバーガー。親知らずが生えかけてた時にこれを食べて、コロッケのトガった衣が腫れた歯茎に当たって痛い目みた思い出の品だ。なので注文はやっぱりコロッケバーガーセット。昔より少し良くなって肉が増えてたけど、相変わらずといえば相変わらずの味。懐かしさ満載。
のんびりしてたらライブの時間が近くなってきたので、ROOMSへ。
ライブのことはライブレポの方に書いたからここでは割愛。


さらにつづく


福岡に行ってきた。1/出発前

*思ったより長くなっちゃっいました[E:sweat02]


福岡ライブ、去年のうちは「行かないな~」って思ってた。
今年に入って、迷い始めた。で、もしどうしても行きたくなった時のために、とりあえず休みの予定を出しておいた。
そしたら、いつまで経ってもなかなか2月のシフトが上がってこない。最近はシフト作る人が変わって、何ともいい加減なシフトを作りやがるので、休みの予定を出してもシフトが上がってくるまで油断ならないのだ。
結局、シフトを確認できたのは30日。休みは取れていたが、すでに当日まで1週間を切っている。諦める、という選択肢を選ぶより先に、手が旅行サイトを検索かけて飛行機と宿の予約を入れていた。
そして、行くことは黙っていようと決めた。そのことに関しては、ライブレポの方に書いたからいいとして。


準備期間も少なくて、余り福岡のことを調べなかったけど、以前からもし福岡に行くことがあったら行ってみようと思ってたところはネットで調べてあったので、ザッと買ってきた地図にチェックしてった。


で、バタバタしてる内に前日になってて、荷造りして、寝しなに電話掛かってきたりしたけど、さっさと寝て、翌朝は3時起き。
4時半頃の始発電車に乗って羽田へ。京急の駆動音が独特で面白かったり。ターミナルのお店がほとんど閉まってて残念だったけど、目的は6時40分発スカイマーク。


実は飛行機、人生2度目。九州も2度目。
高校の修学旅行が九州だったのだ。あの時は、かなり駆け足で九州を一巡りした。
ただ、個人では飛行機も九州も初。


遠足気分で空港ウロウロして、案内されるままチケット受け取って。修学旅行の時にはさんざん金属探知に引っかかった眼鏡も、今回は問題なし一発スルー。

私、飛行機好きだ。

と、ライブ以外で一番テンションの上がった、この行きの飛行機で思った。今回一番意外な発見。


飛行機に乗り込んで窓の外を見れば、昇ってきたばかりの赤く真ん丸な太陽と真正面に向き合って。美しい、朝日。
滑走路を移動する機体は、ついには太陽に向かって飛び立つ。蝋ではなく金属でできたこの機体は、この高度程度じゃ溶けはしないが、羽のパーツのメカニカルな動きや重い金属の機体が上空に上がっていくというのは、仕組みは知っていても不思議な気分。
徐々に高度を上げていく時の体に伝わる感触、不安定に揺れる機体の、自由。快感かもしれない。
上層の雲の上まで抜ければ、朝日に照らされる雲の海の上。美しいな、ここは。
進んでるのかさえよく分からない景色。景色の流れに目を回して乗り物酔いするということは無さそうだ。気圧に影響されない体だったらもっと楽しめるだろうに、と思う。
そう、そこで思った。羽田を発ってすぐ窓から見えた、一つの視界に空と海。それは美しい景色だった。どうせなら、空も海も両方がいいよねぇ、選べないよ欲張りだからさ。
そのうちに、高度が下がっていく感覚。段階を踏んで下がっていって、雲の中へ。何も見えない暗い霞の中。二つ目の雲をすこっと抜ければ、羽の下には街のジオラマ。着陸の揺れは強い衝撃。羽の上に映る太陽も綺麗だった。


なんて書いちゃうくらい、手帳のページが1ページ埋まっちゃうくらい、子供みたいに飛行機にテンションが上がってた。


で、福岡に到着。


つづく