2018年6月24日日曜日

郷土菓子研究社とBinowa Cafe

お気に入りのカフェはいくつかあるけれど。
渋谷で一番お気に入りはBinowa Cafe。

郷土菓子研究社の林さんが開いたカフェ。
https://www.kyodogashi-kenkyusha.com

渋谷と原宿の間くらいの路地裏にあるビルの2階にある。
ビルの入り口横の壁に、大きな黒板に書かれたメニューがどーんとあるから、見過ごすことはない。
大通りから一つ道を入っただけなのに、とても静かで落ち着く店内だ。

厨房と客席の間はガラス張りで、ガラスの向こうのカウンターにはお菓子が並ぶ。
常時置いているいつものお菓子や、その時々のテーマや季節に沿ったお菓子だったり、その時の何かの事情や気分で普段は無いお菓子が突発的に並んだりする。

突発的に出るお菓子はTwitterやInstagramで告知がある。めちゃ食べたいのに行けない時は、非常に悶える。
なにせ、いつもあるとは限らないというところが、食べておかな!感を刺激される。



私が林さんを知ったのは、旅も終盤くらいの頃に何かのウェブメディアで紹介されているのを見たことがきっかけだったと思う。知った当初は「へー、すごいなー」くらいの気持ちだった。

でも何か引っかかっていたのかHPを時々チェックするようになり、帰国された後、高円寺の方で時々開かれるカフェも気になりながらも、なかなか行けずにいた。そしたら、渋谷にカフェができた。でも、すぐには行けなかった、引っ込み思案を拗らせていたから。

しかしその時、私はレモンのお菓子に凝っていて、あるときメニューにレモンタルトが出たのだ。これは食べに行かねばだ。と、いそいそドキドキ、食べに行った。

とても美味しかった。メレンゲがとってもクリーミィで。
そして、他のお菓子にも目移りした。
知らない味覚への好奇心に負けて、まんまとお店に通うようになった。
そしてさらに、スパイスの風味立つお菓子の美味しさにも目覚めてしまった。

お店のみなさん丁寧でフレンドリーだから、人見知り拗らせてても、一人客でも、安心して行けるので、嬉しい。
しかも渋谷で、平日はわりと遅い時間まで開いているので、ライブの前にちょっと寄ることができるのが非常に助かる。
なんせ、チェーン系カフェやファーストフード店以外の飲食店は、17時以降は食事とお酒が中心になってしまうので時間調整に入るには微妙なので。



Twitterのお菓子制作過程の投稿を見ていても、旅の記録を見ていても、林さんは探究心旺盛な方なんだなぁと思う。
あと、手の掛かるところを手を抜かない、それどころかむしろ徹底してやる、くらいの意思を感じることある。メレンゲのクリーミィさや、パイ生地の美しさと食べ易さの中などに。


先日などは、フランス菓子のカヌレが、プレーンの他にも3種類に増えていて。
パリッと焼かれた外側の部分の甘くてビターなカラメルの香りと、内側のしっとりぷにゅっとした半熟部分から広がるアニスの甘くて爽やかで華やかな香り立つ、アニスカヌレ。
噛んでいくうちに弾け出すジューシーなオレンジの香りのオレンジカヌレ。
さらにカラメルとレモンのビターだけど甘く鮮烈にレモンの香りが立ち上るレモンカヌレ。
魅惑の味でした。

ムラヴィニク、マイソールパク、モルコヴニツェ、ケークエコセ、バクラヴァ、ベサンラドゥ、シェチェルブラ、ブッチェラート、レモンドリズル、スコーン。他にもたくさん、お気に入りのお菓子あるけど。
どれも名前を見ただけじゃ、なんだか全然わからないけど、でもどれも美味しい。
新しいお菓子が出るたびに、全部を食べられない自分の財力がもどかしい。


ネットショップもあるので、ぜひ味覚の冒険を楽しんでみてほしいと思うのですよ。

郷土菓子研究社
https://www.kyodogashi-kenkyusha.com